結論からお伝えすると、車両保険を外してよいかどうかは「車の資産価値」「修理費用をまかなえる貯蓄があるか」「自動車ローンが残っているか」「車の使用頻度」という4つの軸でおおむね判断できます。年式が古くなって車両の市場価値が下がっており、修理費用に相当する貯蓄があり、ローンを完済していて、使用頻度もそれほど高くない場合は、車両保険を外して保険料の負担を軽くする選択肢が現実的です。反対に、ローンが残っている、通勤や送迎など生活の足として毎日車を使っている、修理費用をまかなえるだけの貯蓄に余裕がない場合は、車両保険を残しておいたほうが安心できます。本記事では、この判断基準を具体的な条件に分けて整理したうえで、外した場合のメリット・デメリット、外した後によくある後悔、そして事故や故障で急に車が使えなくなったときの現実的な対処法まで、順を追って解説します。
車両保険とはそもそも何を補償している保険なのか
自動車保険(任意保険)は、大きく分けると相手方への賠償を補償する対人賠償・対物賠償の部分と、自分の車自体の損害を補償する車両保険の部分で構成されています。車両保険は、自損事故、他の車との接触事故、盗難、いたずら、台風や大雪といった自然災害など、自分の車が受けた損害の修理費用をカバーする項目です。任意保険の保険料の中でも比較的大きな割合を占めやすいため、保険料を見直したいと考えたときに、まず車両保険が検討の対象になりやすい傾向があります。ここで押さえておきたいのは、車両保険を外しても、相手方への賠償責任を補償する対人・対物賠償には影響しないという点です。外す・残すの判断は、あくまで自分の車の修理費用をどう備えるかという範囲の話だと理解しておくと、判断がぶれにくくなります。
車両保険を外すか迷う人が、実際には何を比較しているのか
車両保険を外すべきかという相談の多くは、保険会社のプラン同士を比較しているように見えて、実際には「毎年払い続ける保険料」と「万一のときに自己負担できる貯蓄額」を天秤にかけています。たとえば年間の車両保険料が数万円だとして、貯蓄が事故発生時の修理費用(車種や損傷の程度によりますが、まとまった金額になることも珍しくありません)を十分にカバーできるのであれば、外すことで浮いた保険料を貯蓄に回すという判断も成り立ちます。一方で、修理費用を急に用意できるだけの余力がない場合、車両保険は単なる保険料ではなく、まとまった出費が突然発生するリスクを平らにならす仕組みとして機能しています。この視点を持つと、保険料の高い・安いだけで判断せず、自分の家計にとって無理のない選択肢が見えやすくなります。
車両保険を外してよい人の判断基準
以下の条件に複数当てはまるほど、車両保険を外すという選択肢は現実的になります。
車の市場価値がすでに下がっている
新車購入から年数が経ち、下取りや買取の相場が下がっている車は、車両保険をかけても補償される保険金額(車両保険金額)自体が小さくなっていきます。補償される金額が小さいのに保険料の負担感だけが残っている状態であれば、外す、あるいは後述する免責金額の見直しによる効果が大きくなりやすい状態です。
修理費用相当の貯蓄がある
万一の自損事故や災害でまとまった修理費が発生しても、生活に支障が出ない範囲で自己負担できる貯蓄があれば、車両保険を外すことによるリスクは相対的に小さくなります。想定される修理費用をすぐに用意できるかどうかを、家計の中で具体的にシミュレーションしておくと判断しやすくなります。
自動車ローンをすでに完済している
ローンが残っている車は、多くの場合ディーラーや信販会社との契約上、車両保険への加入が条件になっています。ローンが残っている状態で外せるかどうかは契約内容によって異なるため、まずはローンの契約書や信販会社の規約を確認する必要があります。完済していれば、この制約はなくなります。
車の使用頻度がそれほど高くない
週末のみの利用や、年間の走行距離が短い使い方であれば、事故に遭う機会そのものが相対的に少なくなります。使用頻度が低い車ほど、車両保険を外したときのリスクと、支払い続ける保険料負担とのバランスを見直す余地があります。
車両保険を外さないほうがいい人の特徴
ローンやリースがまだ残っている
前述の通り、ローンやリースの契約中は車両保険の加入が条件になっているケースが多く、そもそも外すこと自体ができない場合があります。無理に解約すると契約違反になる可能性もあるため、契約書の確認が先です。
通勤・送迎など生活の足として毎日使っている
使用頻度が高い車ほど、事故に遭遇する機会も増えます。仕事や家族の送迎で車が使えなくなると生活に直接影響が出る場合は、修理費用そのものだけでなく、修理期間中に代わりの車をどう確保するかまで含めて考えておく必要があります。
貯蓄に余裕がない
修理費用を自己負担できるだけの貯蓄がない状態で車両保険を外すと、事故が起きた際に修理費用が用意できず、車を手放さざるを得なくなるケースもあります。保険料の負担感だけで判断せず、家計全体で見たときに無理がないかを確認しておくことが重要です。
新車・高年式車に乗っている
車両価格が高く、資産価値も高い状態の車は、車両保険で補償される金額も大きくなります。購入から間もない車ほど、外すことで失う補償の大きさが目立ちやすい傾向があります。
車両保険を外すメリット・デメリットを整理する
| 項目 | 車両保険を外す場合 | 車両保険を残す場合 |
|---|---|---|
| 保険料 | 総支払保険料を抑えられる | 補償が手厚い分、保険料は高くなりやすい |
| 自損事故・自然災害 | 修理費用は基本的に自己負担 | 契約内容に応じて保険金で修理費をカバー |
| 車の資産価値が低い場合 | 保険料負担を軽くしやすい | 保険金額が小さく、割高感が出ることも |
| ローン・リース中 | 契約上外せない場合がある | 契約条件を満たしやすい |
| 万一のときの家計への影響 | まとまった出費が急に発生するリスクがある | 出費が保険料として平準化される |
車両保険を外した後によくある後悔・注意点
現場で相談を受けていると、保険料を下げたくて車両保険を外したものの、その後の当て逃げや、相手が特定できない、あるいは相手に賠償能力がない、いわゆるもらい事故で、修理費用を自己負担することになったという声は少なくありません。特に、駐車場での当て逃げや、いたずらによる傷は相手が分からないことが多く、車両保険を外していると基本的に自己負担になります。また、一度外した車両保険を後から付け直そうとすると、保険会社や契約のタイミングによっては等級や保険料の条件が変わることがあります。とりあえず外して、必要になったらまた付ければいいという考え方は、必ずしもそのまま成り立つとは限らない点にも注意しておきたいところです。
外す前に検討したい代替案|免責金額を見直すという方法
車両保険を完全に外す以外にも、免責金額(自己負担額)を引き上げることで保険料を抑える方法があります。免責金額を上げると、小さな傷や軽微な事故では保険を使わずに自己負担する代わりに、保険料は下がります。大きな事故や災害による損害は引き続き保険でカバーされるため、保険料は抑えたいが大きな出費のリスクだけは避けたいという人にとっては、外す・残すの二択よりも現実的な落としどころになることがあります。見直しの際は、外すかどうかだけでなく、免責金額の設定も含めて保険会社や代理店に相談することをおすすめします。
車両保険を見直すタイミングの目安
車両保険を外す、あるいは免責金額を調整するといった見直しは、契約の途中でも可能な場合がありますが、実務上は契約更新のタイミングで行うのが最もスムーズです。更新案内が届いたタイミングで、現在の車両保険金額と保険料を確認し、車の年式や走行距離、貯蓄状況に変化がないかを振り返るとよいでしょう。また、車検のタイミングも、車の状態や今後の乗り方を考え直す良い機会になります。今の車をあと何年乗るか、次の車をいつ頃検討するかによっても、車両保険をどう組むかの判断は変わってきます。走行距離が大きく減った、通勤方法が変わって車の使用頻度が下がったといった生活の変化があったときも、見直しを検討するきっかけになります。
事故・故障で急に車が使えなくなったときの現実的な選択肢
車両保険を外した状態で事故や故障が起きると、修理期間中の足をどう確保するかが実務上の課題になります。ディーラーの代車は台数が限られており、繁忙期には借りられないこともあります。レンタカーも選択肢の一つですが、修理期間が数週間から1ヶ月以上に及ぶ場合、日割りの短期レンタカーでは料金がかさみやすくなる点に注意が必要です。
こうした修理待ち・納車待ちの期間だけ車が必要な場合には、1ヶ月単位で契約できるマンスリーレンタカーも現実的な選択肢のひとつです。マンスリーゴーの場合、月額26,400円〜で任意保険・整備費用込み、審査不要で最短即日の手配に対応しており、修理が終わり次第、月単位で契約を終了できる柔軟さがあります。東京・神奈川・埼玉・千葉エリアであれば自宅までの配車にも対応しているため、事故対応で慌ただしい時期でも、車を取りに行く手間そのものを減らせます。
車両保険の悩みそのものから離れる|長期レンタカーという第三の選択肢
ここまで車両保険を外すか残すかという前提で判断基準を整理してきましたが、車の維持費や保険料そのものに悩んでいる場合、車を所有し続けること自体を見直すという第三の選択肢もあります。マンスリーレンタカーや長期レンタカーは、車両本体の購入費用が不要な上、任意保険・整備費用があらかじめ月額料金に含まれているため、今月は保険料がいくらかかるか、車検の時期にまとまった出費が発生するといった不確実性そのものを減らせます。特に、単身赴任や転勤で一定期間だけ車が必要な人、これから車を購入するかどうか迷っていて、先に生活に合うサイズ感を確かめておきたい人にとっては、所有を前提に保険をどう組むか悩むよりも、月単位で必要な期間だけ利用するほうが合理的な場合もあります。
結局、車両保険はどんな人が外すべきなのか
| タイプ | 向き・不向き | 理由 |
|---|---|---|
| 年式が古く、貯蓄に余裕がある人 | 外す選択肢が現実的 | 保険金額が小さく、自己負担できる余力がある |
| ローン・リースが残っている人 | 外すのは難しい | 契約条件で加入が必須なケースが多い |
| 通勤・送迎で毎日車を使う人 | 慎重に判断 | 事故機会が多く、代車確保の問題も発生しやすい |
| 貯蓄に余裕がない人 | 残したほうが安心 | 修理費用が急な出費になりやすい |
| 新車・高年式車に乗っている人 | 残したほうが安心 | 補償される金額が大きい |
| 保険料・維持費の悩みそのものから離れたい人 | 所有せず月単位利用も検討 | 保険料込みの月額で維持費が読みやすくなる |
車両保険を外すかどうかに一律の正解はありませんが、車の資産価値、貯蓄でまかなえる範囲か、ローンの有無、使用頻度という4つを整理すれば、多くの場合は判断がつきやすくなります。迷ったときは外す・残すの二択で悩むのではなく、免責金額の見直しや、もしものときの代車手段まで含めて検討すると、無理のない選択がしやすくなります。事故や修理で急に車が使えなくなった場合の備えとして、月単位で借りられるマンスリーレンタカーの存在を知っておくだけでも、判断の余裕は変わってきます。
関連記事:車の任意保険料が高い理由と下げる方法/車検切れに気づいたときの代車の選び方/長期レンタカーとは/マンスリーレンタカーとは/マンスリーゴーの料金プラン
よくある質問
Q. 車両保険を外すと保険料はどのくらい安くなりますか?
車種・年式・等級によって幅がありますが、車両保険は自動車保険の中でも保険料に占める割合が大きい項目のひとつです。正確な金額は保険会社の見積もりで確認するのが確実で、外した場合と残した場合の見積もりを両方取ることをおすすめします。
Q. 車両保険を外している人はどれくらいいますか?
車両保険の加入率は車の年式や価格帯によって傾向が異なり、年式が古い車ほど加入率が下がる傾向が見られます。ただし公表されている数値は保険会社や調査時期によって異なるため、ここで断定的な割合をお伝えすることは避けますが、年式が古くなるほど外す人が増えるという傾向自体は複数の調査で共通しています。
Q. 一度外した車両保険を後から付け直すことはできますか?
保険会社によっては契約の途中からでも車両保険を追加できる場合がありますが、更新のタイミングや等級によって保険料の条件が変わることがあります。外す前に、後から付け直す場合の条件も保険会社に確認しておくと安心です。
Q. 車両保険を外すのと免責金額を上げるのはどちらがいいですか?
保険料を抑えつつ大きな損害への備えも残したい場合は、外すよりも免責金額を引き上げる方法が現実的なことがあります。小さな傷は自己負担、大きな事故や災害は保険でカバーという整理ができるため、どちらが自分に合うかは保険会社や代理店と相談しながら決めるのがおすすめです。
Q. 車検や修理で車が使えない間はどうすればいいですか?
ディーラーの代車が確保できない場合や、修理期間が長引きそうな場合は、1ヶ月単位で借りられるマンスリーレンタカーも選択肢になります。任意保険・整備費用込みで月額料金が決まっているサービスであれば、修理期間中の出費の見通しも立てやすくなります。
車両保険を外すかどうかで迷ったときは、無理に結論を急ぐ必要はありません。もしものときの備えとして、事故や修理中の足を月単位で確保できるマンスリーゴーも選択肢のひとつとして覚えておくと安心です。

